ごあいさつ

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私は幼少期から特に敏感で些細なことによく気がつく子供でした。 父は普段は大人しくて寡黙、仕事も真面目にする人物でした。 それが、アルコールが入ると理性のタガが緩んで性的な欲求に突っ走る傾向が強かったんです。 一番印象に残っているのが私が小学生の頃、公務員宿舎に住んでいたため上司一家も同じ敷地にいました。 どんな経緯かはわかりませんが、休日の昼に上司である課長夫妻を自宅に招待し、お酒も酌み交わしたようなのです。 その時、アルコールが入った父が理性を失い課長の目の前で奥様にキスをし、何度も繰り返そうとしたという事件がありました。 私は母から怒り任せに聞いただけですし、当時は子供だったため母がどれほど傷ついて恥をかいたかをちゃんと理解することが出来ませんでした。
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