6人が本棚に入れています
本棚に追加
/50ページ
美空「それで、魔小先輩はどうなんですか?」
雅「まぁ、なんとか上手くやってるんじゃないかな?園児にも慕われてるみたいだし・・・まぁ、まともに魔小を先生と呼んでる子は1人しか見てないけど・・・後は魔小をちゃんづけで呼んだり、ぺたんこ先生とか言ってたし・・・」
愛璃「それは本当に慕われてるって言えるのかしら?あ、美空。そのへんの掃除はもう良いわよ」
美空「そうですか、わかりました」
愛璃「悪いわね。わざわざ神社の掃き掃除なんて手伝わせちゃって」
美空「いえいえ、全然構いませんよ」
雅「まぁ、特にやることはなかったから構わないさ」
愛璃の言葉に箒で掃いていた手を止める。
今日は愛璃に頼まれて美空と一緒に愛璃の実家である白鳥神社(シラトリジンジャ)に来ていた。
この時期になると人も多くなってくるから掃き掃除も頻繁にしないとゴミが溢れて大変みたいだ。
景観も崩れるだろうし、そうなると客足も遠退いてくるし、神社の運営も色々大変なんだろう。
雅「というか、僕はいいけど、美空は大丈夫なのか?大学4年生になったんだから色々と大変なんじゃないのか?」
美空「大変と言われても、美空はお父さんのお仕事を継ぐことになっているので、就職活動とかはありませんから」
雅「いや、そうじゃなくて、家を継がないといけないから勉強が忙しいんじゃないのか?」
美空「・・・」
雅「コラ、目を逸らすな」
愛璃「あからさまに逸らしたわね」
僕の言葉に美空が目を逸らす。
美空も大学4年生になり、もうすぐ会社を継がないといけないので最近は才兎さんにこってりと絞られているようだ。
しかし、こうして目を逸らすぐらいに勉強はあまり成果が出ていないようだ。
まぁ、美空も大学での成績が悪いわけではないんだが、飛び抜けていいというわけじゃないから、勉強も一苦労なのだろう。
学生の辛いところである。
社会人は社会人なりの苦労があるんだろうけど。
最初のコメントを投稿しよう!