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美空「そ、そういえば椿先輩や竜臥先輩はどうしてるんでしょうか?」
僕達の視線に耐えきれなくなったのか、美空が話題を切り替えてきた。
追撃するのも可哀想だから、ここは乗ってやるか。
雅「さぁな。竜臥はなんか修業に出るとかで、どっかに行ってから音沙汰無いしな」
愛璃「でも、光歩にはちゃんと連絡してるみたいよ。光歩達の様子を見に行くと嬉しそうにその事を何時間も話されるもの・・・甘ったるくて嫌になるわ」
雅「・・・御愁傷様」
美空「あ、あはは・・・」
竜臥は大学卒業後は僕と同じで専門学校に通うようになった。
専門学校に通いはじめただけでも意外だったのだが、通いはじめた専門学校はなんと調理師の専門学校。
なんでも、光歩ちゃん達に料理を作ってあげるようになり、光歩ちゃんと色々話した結果、食堂を開いてみたいと思うようになったようだ。
将来は光歩ちゃんと2人で食堂を開きたいらしい。
相変わらずラブラブな2人である。
雅「椿は今、菫ちゃんのところに行ってるんだっけ?」
美空「はい。なんでも、九州の方の道場で修業をしなければならなくなったみたいですね」
愛璃「道場を継ぐのも大変なのね」
椿は実家の道場を継いだ。
元々、椿の実家は結構武道では有名らしく日々門下生達と剣道に励んでいるようだ。
しかし、なかなか椿の実力に釣り合う人もいないらしく、たまに修業ということで色々な道場を回ることにしているようだ。
なんとも椿らしい話である。
美空「菫ちゃんも最近はオーディションとかで忙しいみたいですね」
愛璃「ま、菫なら心配いらないわよ。真面目な上に努力家だし」
雅「・・・」
愛璃「な、なによ」
雅「いや、べっつにー」
菫ちゃんは歌手になるためにオーディションを受けたりしているらしい。
成果はまだ出ていないようだが、こっちに来るたびにカラオケでの練習に誘われており、そこでの菫ちゃんを見る限り、その努力が実るのにはそう遠くないだろう。
雅「そういや、愛璃は就職活動大丈夫なのか?」
愛璃「当たり前でしょ?」
雅「・・・まぁ、あまり心配はしてないけどさ」
何にせよ、僕達はみんな新しい未来に向かって歩みはじめていた。
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