第19話 パステルカラー

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姫良は目を見開く。 「それって……プロポーズ……?」 「まずはおれの意思表示だ。延長上でそういうことになる」 果たして喜んでいいのかどうか、迷走しているような云い方だ。 ただ、姫良のなかにこそ素直に応えるには迷いがあって、紘斗はたぶんそれをわかっている。 こんなふうに一緒にいる時間があたりまえになっていくいまは、そのことのほうがうれしいかもしれない。 それに――。 「うん」 ここに来ると変わる紘斗の色。 いつもが黒と見紛うくらいの群青なら、いま笑った顔は春っぽいパステルカラー。 どこよりもこの場所だから。 大事にしたい―― そんな心が見えた気がした。 -The end.- Will be continued in the last time.
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