第19話 パステルカラー

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北海道は同じ国内だし、いつでも飛んでいけるのだが、何かあったときに、いままでのようにとても三十分後に会えるという距離ではない。 出発するまえに会えるか、と声をかけてくれたことが姫良にとってはせめてものなぐさめだ。 紘斗も呼べ、と強制的に云われ、姫良から呼びだされた紘斗は、仕事中にもかかわらず応じた。 ミザロヂーで合流したときも、食事を始めたいま、姫良の隣に座っている様子からも、紘斗は不機嫌そうには見えない。 仕事といっても、今日は土曜日で自主残業だからだろうか。 向かいに座った哲は、姫良の気分おかまいなしにおもしろがった表情を見せる。 「おれもいろいろ考えられるようになったってことだ」
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