第19話 パステルカラー
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哲が目指すのがどこの大学であろうがどこの学部であろうが、そこは姫良にとっては問題じゃない。 はじめて哲の口から家族の存在を聞かされた気がして、そのことのほうが関心を呼んだ。 違う。 関心という言葉は甘すぎる。 姫良のなかで、哲のことを知りたい気持ちは一年まえから確かになっている。 哲は高笑いをして、ほかの客の目を引く。 当の本人はどこ吹く風でテーブルに身をのりだした。
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