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「さあ? そんなのは学者の偉い人が頭悩ませたらいいのよ。ところで食べないの?」
食事には早い、ティータイム。食堂で飲み食い無しも寂しい。
「うん……まさかこんなにお金掛かると思わなくて。無駄遣いしたら帰りで絶対足りなくなる」
都会と田舎は物価が違う。それだけでなくサービスに一々費用が掛かってくる、それが経済とも言う。
「あたし一人で美味しいしてるのも気が引けるわね。かといって甘やかしは良くないわ。取引しましょう」
次のネタを見付けた、フラは楽しそうに持ち掛ける。
「取引?」
「そ。滞在費用全部あたしが払うから、試験でアリスの本気をみせてくれないかしら」
悪い冗談。他人を弄ぶ、真意がどこにあるかアリスには解らない。
「どういう意味か解らないのだけど?」
ただ断るには惜しい、だけど空約束はしたくない。彼女の性格が見え隠れする。
「あたしは楽しみたいの。その為ならリスクは負うし、必要な措置もとる。魔術師登録試験が何かは詳しく知らないわ、けれど予測はしてる」
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