第1章 ―春―

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――♪君の笑顔の隣にはいつもあの娘がいて… 君が笑顔だとあの娘も笑顔。 君とあの娘は好き同士なんだね。 そんな君とあの娘を見つめる私。 私の気持ちはどこにいけばいいの…?―――――― 切ない歌詞。心に響く石宮の声。俺の目からはまた一筋の涙。 「こ…、こんな感じでどお…?」 恥ずかしそうに俯きながらこちらを見る石宮。 …軽く上目遣いになってる。 (やばい、かわいい……!) それは反則だ。 「…すっごくいい。やばいな。また涙出ちゃったよ…」 『えへへ』と笑って顔を紅くして照れる石宮。 「っていうか、虹って涙もろいんだね。 さっきから泣いてばっかり!」 「うっせ…、石宮の歌がすごいだけだよ…」 俺たちはその後も空を眺めながら少しの間話していた。
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