第2章 ―春②―

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あれ… そういえば…俺、石宮のこと全然知らないな… きいてみようかな。 「なあ、石宮ってどこのクラス?」 そもそもこんなにかわいい子が同じ学年にいればすぐわかるよな。 1年かな?それとも先輩? 少しの沈黙のあと 「―――――…学年は虹と同じ2年生。 クラスは…… ごめん、保健室登校…なの。」 え?保健室登校? なんでだ?保健室登校ってあれだよな? あの半分不登校的なあれだよな? プチパニック状態の俺。このときの顔はすごいことになってたと思う。それを感じ取ったのか、石宮は悲しそうな顔をした。 「いしみy…「ごめんね、今日は帰るねっ!!」 そう言って俯いてパタパタと走って行ってしまった…… 『ギィ~…、ガタン…』 屋上に1人とり残された俺… 「石宮ぁ……」 その声は石宮には届かない。 春の空に虚しく消えていった。
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