地下牢の遊戯

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───何だこれは!? 何処から────。 その刹那、ぐにゃりと視界が歪む。 足に力を入れることが出来ず、そのまま床の上に崩れ落ちた。 ……い、いかん……。意識が……。 一瞬で遠退いていきそうになる意識。 消えゆく意識を保とうと、包丁を太股に刺そうとする。 しかし腕がぷるぷる震えただけで、包丁は手の中から零れ落ちた。 ……くそっ…………。 愛子─────。 どさりと上半身も床に崩れ落ちると、意識を手放してしまった。
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