第10話 ろくろねこ

　北の高い山の南面、中腹に見える神社は春日神社だ。
エブリスタでは、私のパワースポットだ。
石川美由紀さんは今日もあそこで
作品の構想を練っていらっしゃるのでしょう。

　あの、線路沿いの花いっぱいのお宅は、睦月ｙさんのお宅だ。
美しい写真、絵、小説が今日もできましたか？

　イチさんからのお便りは毎日届くのだけれど、
こちらからは、ご無沙汰してしまっています。ごめんなさい。
また、お話しさせてもらいに伺いますので、
嫌がらずにお相手して下さいね。

　街のはずれの田畑の中の坂道の頂上付近にある、
レンガ色の屋根の建物。
　以前花さんがよく通っていた雑貨屋だ。
　花さん、今も通っているのかなあ？
　花さんは、つい最近体調をこわして、1週間寝込んでいたらしい。
気をつけて下さいね。どうぞお大事に。

　街中のあの背の高いビル。そこの8階、最上階に
PrivateSUNという名のバーがある。
　未紀さんは、今日も仕事帰りに立ち寄るのだろうね？
このところ仕事が忙しくて大変だそう。
　体をこわさないようお気をつけ下さい。

　だんだん日が傾いてきて、少し肌寒くなってきた。
街にも灯りの点いた建物が増えてきた。

　そろそろ山を下りるとしよう。

　猫の皆さんの、

　「腹減ったー、飯食わせー！」

　の合唱が聞こえてくるようだ。

　家に帰った時、
皆さんの首が伸びてしまっていたらどうだろう？

　怖いだろうか？

　いや、きっと、笑ってしまうに違いない。