悪夢からの脱出(2)

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「私の大切な御守りはどこにあるの?」 おかっぱ少女はそう言って、首を横に向けると、下から久美子の顔をギロリとにらんだ。 久美子は、おかっぱ少女の憎しみに燃えた目を見ると、ゾッとして寒気を感じた。 〈 この女の子は、憎しみの塊……。 この子の憎しみをなくす言葉って、どこかにあるのかしら? 私たちの目的は、おかっぱ少女の呪いを解くこと。 でも、どうすれば、そんなことができるのだろう? 〉 「久美子、もう止めろ! そいつにそれ以上、関わるな! 今すぐ息を止めるんだ! そして逃げろ! 早く! 早く!」 章の叫び声を久美子が聞いたとき、久美子は正直、迷っていた。 自分にできることは、本当に逃げることだけなのだろうか?
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