第一章~はじまりの音~

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ギィィィー 威圧的な門が開く音が響きこれまで騒がしかった人たちが静かになり、緊張感と好奇心を持った顔に変わって行く。 『ようこそ!新入生の皆さん。私は、本校教頭のローディス・ブラウンといいます。昇降口の掲示板に各クラスの名簿が貼ってあります。それぞれ確認し教室に行ってください。』 音声拡張魔法を使った声は、良く響き離れたところにいる私にさえ十分すぎるほど良く聞こえた。 「あれが教頭先生か~」 教頭にしては若すぎるほどで20代くらいの見た目だ。優しく、整った顔立ちできっと誰からでも好かれるようなタイプだと思う。 皆、怖い感じの教頭先生をイメージしていたのか安心した顔をしている人がたくさんいた。 そして門が開いたことにより、人の流れができ、私もその流れに乗るように昇降口を目指した。 「私は……2組か」 目的の名簿が見れた私はすぐにクラスへ向かった。
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