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琴音は夫とは別の部屋で眠っている。
一緒だと相手が気になりぐっすりと眠れないのだ。
ちょうど、今から3日前に琴音が寝ようとしていた時の事、夫が琴音の部屋のドアを開けてきっちりとしめないまま自分の部屋に戻っていった。
琴音は気にせずにそのまま寝る事にした。
部屋の電気を消して、琴音がベッドに入り横になると、目の前に部屋のドアが視界に入る。
琴音は少し隙間のある所を見ながら、そのまま寝ようとしたのだが、真っ黒い隙間の間から、大きな血走った目がぎょろりと琴音を見つめていた。
琴音の体に鳥肌が立った。
怖いと思う恐怖心が、琴音の心の中に広がっていく。
琴音は、早く消えろ、消えろと心の中で呟きながら目を閉じた。
すると次の瞬間には何とも気味の悪い舌なめずりの音が聞こえてきた。
今まで聞いたことが無いような、地獄の底から響いてくる気味の悪い音だった。
その舌なめずりの音は琴音の耳に大きく響いて来た。
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