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告白の練習台になって下さい。そうお願いしたら先生は引き受けてくれた。誰もいない教室で先生と二人きり。私は黒板の前に立った。
「いきます」
「おう」
好きです。
「……好きです」
先生が大好きです。
「大好きです……ずっと前から……貴方の事が……」
「いい感じだぞ、森田」
「……そうですか?」
「おう。俺だったら即OKだ」
……鈍感。
「……先生の時は、どっちから告白したんですか?」
「そんな恥ずかしい事を訊くなよ」
「これで最後だから……教えて下さい」
「まぁ……先生からだ」
照れ臭そうに頬を掻く先生の左手で指輪が光った。先月結婚したばかりの先生は本当に幸せそうで、指輪を見る度に涙が出てくる。
「いいなぁ……私も告白されたかったな……」
「森田ならきっと大丈夫だ。頑張れよ、告白」
「はい、頑張ります。先生、3年間有難うございました」
「ああ。卒業おめでとう」
さようなら……私の片想い。
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