5.気づいてしまった気持ち

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服を脱いで、鏡で自分の身体を確認してしまう。あの加洲高の美人に触られた感触を、思い出してしまい、鳥肌が立つ。 結局、身体のどこもケガや痣などは見当たらない。実際、何かされたような違和感みたいなのもない。 そういえば、気を失う直前、あいつが現れたような・・・。 そこまで思い出して、急に恐怖感が戻って来た。 なんで、あいつが、あそこにいたんだ? あの美人と一緒になって、俺のことを・・・? そこまで考えてたら、膝に力が入らなくてしゃがみこんでしまった。 「要、着替え置いておく・・・うわっ!?」 俺が素っ裸でしゃがみこんでるところに、着替えを持ってきた柊翔がドアを開けながら入って来た。 「か、要、どうしたっ?」 裸の俺の肩に恐る恐る手を伸ばす柊翔。 「ご、ごめん。昼間のこと思い出したら・・・急に足に力が入らなくなって・・・」 そういいながら、涙が目に溜ってくるのがわかって、情けなくなってきた。
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