Act.3

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しかし、専務にそう相槌を打った誠也は思い出したように言った。 「あ、だけど不動さんか春日さんの娘さんかどちらかが、今春日さんがやってくれてる工場からの横持ちを引き継ぐらしいですけど」 「だったら春日さんの娘さんに横持ちやって貰えばいい。 不動君には横浜定期をやって貰おうと考えてるからな」 「横浜定期の便を新たに作るんですか?」 「そう、場合によっちゃ1日2便折り返しで走ってもらうこともあるかも知れないし。それだけタフな男ならやってくれそうだしな」 横浜2便なんて考えただけでもゾッとするくらいハードな仕事内容だ。 しかし専務はそれを冗談ではなく本気で言っているってことが私には分かっている。 だけど……横浜定期で入るとしたら、これからは彼も真尋さんも毎日顔を合わせるということになる。
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