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それでも必死に笑顔を浮かべて私は真尋さんに伝える。
「あ、じゃあ真尋さんは5番のターミナルから出庫しますので」
「うん、ありがとう。
じゃ積み込み終わったらまたここに寄って伝票出してもらうのかな?」
「あっ、はい、そうです」
何てことだ。私は彼にそのことを伝えていなかった。
そう思った私の表情を真尋さんはすぐにくみ取ってくれる。
「大和にも言っておく」
「……すみません」
「いえいえ。じゃお父さん、今夜の晩御飯はお父さんの奢りだからね」
笑いながら言った真尋さんは大和さんを追って事務所を出て行った。
その背中を見つめながらしみじみ思う。
さすが春日さんの娘さんだ。
周りの人にちゃんと気を使って、けれどそれがとてもナチュラルで嫌味がない。
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