Act.3

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そして私と1歳しか年齢が違わないのに、自分のトラックを持って過酷な仕事をこなしているなんて、本当に凄いと思う。 さっきトラックから降りた彼が、真尋さんの頭にポンと手を置いたのは彼も真尋さんを認めているという思いと、それ以上の感情があったからなのかな。 想いを馳せれば馳せるほど、ポケットにある彼のクロスペンダントが重く感じた。 しかし、今日は本当に散々な1日だなと思う。 誠也と佐俣さんのことでショックを受け、昨日の今日で再会出来たというのにその彼のそばにも素敵な人がいて。 なんだか自分だけが取り残された気持ちになって、それが虚しさへと変わった。 出庫受付の用紙をデスクに並べて、気持ちを切り替える。 うん、仕事しよう、仕事。
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