Act.3

15/36
前へ
/36ページ
次へ
エキゾーストマニホールドとかそんな車の専門的なことまで興味があるなんて思わなかったし、実際付き合っている期間にそんな話を聞いたこともない。 それは私と誠也が一緒に過ごして来た2年間が、いかに空っぽな内容だったのかを知らしめた。 彼の持ち物が大きいからとか、一人になるのが怖いだとか。 結局私は、誠也の外側しか見てなくて。 これじゃ愛想つかされて当然だなって改めて思う。 誠也が佐俣さんと付き合っていながらも、私を抱くと言い放った意味がやっと理解出来た。 都合よく抱ける女のひとりであってそれ以上でもそれ以下でもないって事なんだろう。 だけど私には、誠也を責める資格なんてない。
/36ページ

最初のコメントを投稿しよう!

403人が本棚に入れています
本棚に追加