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「だけど積み方を見てたらさ、あんだけ荷物の種類あって大きさもバラバラなのにキッチリ綺麗に積んで行くんだよ。向坂部長も不動さんの動きの良さに大興奮してたよ」
「……ふぅん」
「ヤベェ、俺、超感動してるわ」
笑いながらカウンター内に入った誠也は、自分のデスクに戻ると嬉しそうにスマホの画面を開いて見せた。
「これ真尋さんのトラック。
作りは不動さんのと良く似てるけど行燈の文字が違うのな。
花鳥風月って書いてあった」
確かに言われる通り、二人のトラックの作りは良く似ている。
同じ黒のいすゞのキャビンヘッドだし、お揃いで買ったのかって思えるほどに。
「で、こっちが不動さんのトラック。
見て、このフロントバイザー。ここには電飾が入ってるんだ。
だからナイトシーンは相当カッコいいと思うんだよなぁ」
「……ナイトシーンって?」
問いかけると、誠也はふはっと呆れたように笑う。
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