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「不動さんのトラックが何で雑誌に載ったのかっていうと、この電飾の美しさなんだと思う。
バイザーもボディも全部LEDで電飾が埋め込んであってな。
イベントの時だけだろうけど、この電飾に全部光が灯るわけ。
きっと圧巻だろうなー……あー見てみたい」
そっか。イベントの時だけなんだ。
だって昨日、私を助けてくれた時は電飾なんてつけていなくて、キャビンヘッドの色ですら良く分からなかったくらいだし。
だけど、恍惚の表情を浮かべながら写真を眺める誠也に触発されて私も彼のトラックのナイトシーンってものが見てみたくなった。
「明日、相模原でイベントって言ってたけど、それって一般の人でも見れるのかな?」
ポツリと呟いた私の言葉に、誠也はまるで餌を貰った犬みたいに瞳を輝かせた。
そして私の顔を覗き込んで聞いて来る。
「行ってみたいって思った?」
「えっ? ……まぁ……少しだけ興味出たかな……」
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