Act.3

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「いや、こっちこそ急に頼んですまないね」 春日さんとのやり取りだけでこの大和という人は、春日さんを尊敬しているであろう感じが見て取れる。 突然仕事を振られても嫌な顔ひとつせず、しっかり春日さんを立てているからだ。 「ホントよ。いつもお父さんは急すぎるのよ」 笑いながら春日さんの肩をパンと叩いた真尋さんに振り返った春日さんが私の姿にようやく気付く。 「あ、遥香ちゃん、来週から俺の後継で横持ちに入ってもらう運転手の件なんだけど……」 そこまで言った春日さんは腕組みして、悩むようなそぶりを見せた。 そして真尋さんと大和さんを交互に見つめて「うーん」と唸る。 そんな春日さんに真尋さんはじれったそうに突っ込みを入れた。
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