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そこまで言いかけた佐俣さんは、私の気配に気づいたのか言葉を止めた。
気まずさを覚えながらも出来る限りの笑みを浮かべて私は荷物の陰から姿を見せる。
「向坂部長、今日のトレーラーへの出庫を調整して頂くようにと専務から出庫管理票を預かって来ました」
「あ、ああ、阿部さんいつもありがとう。じゃあ午後便のトレーラーの積み荷で調整するって専務に伝えておいて」
「はい、分かりました。それでは失礼します」
冷めた瞳で私を見つめる佐俣さんと、気まずそうな表情の向坂部長に頭を下げて私は足早にその場を後にする。
しかしようやく積み上げられた荷物の間から見通しのいい場所まで出た瞬間、腕を掴まれた。
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