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「真尋さん……ごめんなさい」
「だから謝る必要ないんだってば。だって私の好きな人は大和じゃないし」
一瞬、真尋さんの言葉に驚いて意識までが遠のきそうになった。
「あ……え?」
「私が好きなのは、中学の時からずーっと章吾なの」
「宇梶……さんですか?」
「そう。だから大和を幸せに導くのは私じゃなくて遥香ちゃんしかいないと思うよ」
やんわりと笑って言った真尋さんは天ぷら鍋から海老を取り出しバットに置いた。
けれど私はまだこの事実を受け止めるのが必死で笑う余裕もない。
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