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「だけど私は大和さんがあの事故の記憶でどれだけ苦しんで来たか、どれほど罪の呵責に耐えて来たか分かったから……これからは大和さんの幸せを祈りたいと思っています」
「遥香ちゃん……」
本当に心からそう思うから、私は必死に笑顔を浮かべて真尋さんに言った。
「だから真尋さん、大和さんを幸せに出来るのは真尋さんしかいないから……どうかっ……」
それでもこれ以上を口にすることが出来なくて、言葉に詰まる。
潤んでしまった瞳を真尋さんに見られたくなくて俯いた瞬間、彼女は私の肩を叩いた。
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