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ただでさえもう時刻は22時を過ぎているだけに、寝る時間もあまりないだろう。
今すぐにでも聞きたい思いを必死に押し込め、私はしぶしぶ車を発進させた。
私の車に続いて動き出した大和さんのトラックのライトを確認しながら心から思う。
もっともっと彼とたくさん話をしたい。
お互いが笑い合いながら会話することが出来るようになる日はきっと来ると信じたい。
真尋さんの車庫から左に出て、国道254号線への突き当りの交差点。
私は右に、彼は左へと曲がって行く。
ルームミラーに映る彼のトラックのテールランプを切ない気持ちで見送りながら私はアクセルを踏み込んだ。
心の中で「また明日」と呟きながら────。
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