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誠也が言うのも分かる。
大和さんを思って自分が真尋さんと幸せになることさえ躊躇うような宇梶さんだけに、私も一刻も早く大和さんにも病院へ向かってあげて欲しいと思った。
「あの、横浜2便分は今からなら代わりの車も見つけられると思います。だから……」
けれど大和さんは私の言葉を遮ってそれに答えた。
「代わりの車を見つけるにしても1台じゃなく2台必要だ。
こんな時間から横浜2便を折り返しで走ってくれる運転手なんてそうそういない」
確かに大和さんの言う通り、これから積んで横浜まで走り、夕方にはまたここへ戻って明日の早朝に卸す荷物を積み込みしなくてはならないだけにとてもハードな内容になる。
他社のドライバーにこれを頼んでも首を縦に振ってくれる人は、ほとんどいないだろう。
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