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ああ、そうか。
家で誠也が待ってるのか……。
いったい俺は何をしてるんだろう。
彼女は被害者家族であるだけではなく……誠也の女であることに変わりはないのに。
しかし俺の言葉に彼女が返して来たのは、その想像を見事に裏切った。
「食べます! 一緒に!」
俺との距離はほんの2メーターくらいしかないと言うのに、大きな声で答えた彼女に危うく吹き出しそうになってしまった。
そう言えば今日のバーベキューでも、誠也との交際を真尋に尋ねられて盛大にコーラを吹き出していた彼女。
きっと彼女はこうした突然の出来事に過剰な反応を示してしまう性分なのだろう。
それを無性に可愛いと思ってしまう俺も、相当イカレてるのかもしれない。
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