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21時から積んだ荷物を厚木でおろし、群馬に戻ったのは翌日の午前9時頃だった。
さすがに睡眠不足と荷物の積み下ろしで俺の体力も限界。
自宅に帰るなり作業服を脱ぎ捨てて、シャワーも浴びずにベッドに倒れ込んだ。
うつ伏せ状態で眠りに落ちてからしばらくして、遠くで携帯の着信音が鳴り始める。
ああそうだ……今日は誠也が来るんだっけ。
気怠い身体を無理やり起こしてテーブルの上で鳴っている携帯を手に取った。
予想通りに液晶には誠也の名前が浮かんでいる。
本音を言えば身体もキツイし、今の誠也と冷静に話せるとも思えない。
しかし彼女を守ると決めた以上、もう誠也からも目を逸らす訳にはいかないと判断した俺は、覚悟を決めてその着信を取った。
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