Act.26

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「ふっ、ホントお前らガキの頃から変わらないなぁ」 笑いながら言った大和さんに宇梶さんも真尋さんも驚いたように一瞬目を丸くする。 しかしすぐさま二人は満面の笑みを浮かべて頷きあった。 「大和が笑ったね」 「な。やっぱ大和はそうやって笑ってる方が色男だよ」 「アホか」 笑い合う三人の姿は、あの写真で見たままの笑顔で私はとてつもない喜びを感じた。 きっと宇梶さんと真尋さんが夫婦になったとしても、大和さんと3人の距離感は変わることはないだろう。 彼らも、そして誠也も。 本当の意味であの事故から歩み出せた。 それをこんなにも幸せに思えるのは、私もそこから歩み出したから。
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