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全身から力が抜け落ちて、崩れそうな私は彼にしがみつく。
けれど彼は再び唇を重ねると、その体勢のまま軽々と私を抱き上げた。
まるで一時も離れたくないとお互いが叫んでいるかのように、舌を絡ませながらベッドに移動して。
ふわりと立ち昇った彼の香りの中、身体を重ねる。
もう戸惑いなんてものは、そこにはなかった。
ただ……お互いの心と心が、深く繋がりたいと求め合う。
こんなにも明るい部屋の中なのに。
天井から照らされる明かりを消すこともなく、私と彼はお互いが素肌をさらけ出した。
私の身体をなぞる彼の指は、やっぱり少し冷たくて。
けれどそれすらもこの身体、全ての細胞が歓喜する。
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