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「遥香が言ってる。誠也は佐俣さんのことをちゃんと考えてるから大丈夫だって」
俺の言葉に真尋は再びため息を吐く。
「そりゃ私だって分かってるわよ。
だけどさ……友達でもない、恋人でもない。そんな中途半端な関係を何年も続けるのって本当に辛いんだから。
それは章吾が誰よりも分かってくれてることだと思ってたからさ……」
「……真尋……」
「なんで章吾は誠也にガツンと言ってやれないのかなって」
「…………」
「せめてそれくらいは男らしい所見せて欲しいって言っちゃったのよね。
プロポーズしたのだって私からだったし、結婚式のことだって全部私が決めたし、章吾は本当に私が好きで結婚してくれたのか時々分からなくなる」
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