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まぁ元々俺は真尋をそういう対象に見たことはなかったけれど、当時の俺が唯一心を許せたのは確かに真尋だったし章吾が不安に感じたのも仕方のないことだったかもしれない。
「なぁ真尋」
「何よ」
「章吾はいつだって男気のある奴だよ」
「…………」
「俺達は若いうちにしか出来ない長距離で少しでも余計に金を稼ぎたいのが本音だ。
それでも章吾が横浜定期を受け入れた理由、お前は分かってるだろ?」
「…………」
押し黙った真尋に俺は小さく笑って言葉を続ける。
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