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正直な気持ち、あんなにも誠也に深く愛されていたことに彼女が気づいたことで、俺は本当に誠也よりも彼女を幸せにすることが出来るのだろうかと迷いがなかった訳じゃない。
誠也が佐俣彩愛との関係を戸惑うのは、今もまだ誠也の心の中には遥香への思いが残っているからだと気づいた時から俺の中にずっとあった思い。
もしかしたら彼女の心の中にもまだ誠也がいて、俺との結婚を考えられるまで気持ちが追いつくのには時間がかかるんじゃないかって。
だけど今、俺が口にした言葉の意味を彼女は理解し頷いてくれた。
俺が願うのと同じ未来を願ってくれていると確信出来たから。
心の中にあった迷いの霧がすっと晴れて行く。
明日の俺達を想像しながら微笑む彼女の瞳には、確かに俺だけが映り込んでいる。
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