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私の言葉に今度は章吾が唖然としている。
「でも仕事は……?」
「運転手に産休があってもいいんじゃない?」
笑いながら言った私に章吾も「ふはっ」と笑った。
「早くお義父さんとお義母さんにも孫の顔見せてあげたいし」
「孫なんて出来たら親父たちは溺愛するぞ」
「いいじゃん。溺愛してもらお」
たくさんの人から愛を貰って、たくさんの人に愛を与えられる章吾のように。
「じゃ今からもう一回、妊活する?」
ニヤニヤと笑いながら言った章吾に、私も笑って言ってやった。
「かかって来い」
きっとまた私の惨敗だろうけど。
「ホントに真尋は可愛いな」
満足そうに笑った章吾に再び私は翻弄される。
この人がくれる深い愛を全身で受け止めながら────。
-----オマケ③《溺愛》END-----
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