オマケ③■真尋Side 溺愛

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それでもようやく車庫に着いた私は走るのを辞め、なるべく足音を立てないようにそっとトラックへと近づく。 するとそこには大和が言った通り、私のトラックの運転席の下を照らすLEDの灯りがあった。 「……くっそー、このピンは交換しないとダメだな。グリスが入って行かねーわ」 運転席の下から足だけを出している章吾の独り言。 それを聞きながら私はその足を立ちつくしたまま見おろすしかない。 「お、入った! うぉっ!」 キャビンの下で何が起きているのか分からないけれど、暗闇でも分かる章吾のツナギの汚れっぷりに目頭が熱くなった。
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