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「軍曹、そっちの隊はどうだ」
「こちらは発見できていません少佐」
「そうか、急がないと四条の生き残りが死んでしまう。もう少し降りて探すぞ」
木々の中から複数人が出てきて状況報告するとふもとの方向へと足を進める。
「四条さんの末っ子か、何故長男や次男ではないのだ。3番目なんて馬の糞と呼ばれるほど利用価値のないものなのに。さて山の入り口の方まで行ってみるか」
黒地に赤のライン縦に2本入った服装で腰には吸血鬼と同じように刀を下げている。
その男は文字通り山の中にある施設から降りて行き現在は中腹辺りまで差し掛かった所で情報は子供が1人というだけで手探り状態での捜索となる。
途中でモンスターと遭遇しやり過ごしたり戦闘になったりで効率は決していい訳ではない、しかも人員も足らず時間がただ過ぎていくだけだ。
「おい、俺らの隊はもっと下に行って登るように捜索するぞ。一旦下山する、着いて来い!」
その言葉を発するとその男の隊の5人は雪道を素早くかつ木々に当たることなく次々に下っていったのだ。
「下っていく時も捜索には気を抜くな、恐らく倒れている可能性もなくはない!そしてこの雪だ、必ずこの隊が見つけ出すぞ!」
5人が扇状に展開し捜索を続ける、そしてその時隊員の一人が何かに気づく。
「ん?さっきのは…でも見間違えか?って…ガッ!」
何かに気づいた隊員はそれを気にしすぎて目の前の気に勢い良くぶつかる。
「おい、王騎!なに遊んでやがる!」
隊長が木にぶつかった隊員の一人を強く叱ると王騎と呼ばれる隊員はそれを指差して報告する。
「少佐!今あそこに何か見えたんです!それに気を取られて誤って木に!」
「そうか、俺が確認してくる」
隊長と呼ばれる男が王騎が指差した方向へと歩みを進めて雪の白に混じる違う色へと。
そして距離が近くなるに連れてその違う色の正体が現れる。
「なっ…まさかコイツが四条の。目標視認!!王騎!この子供を確保して急ぎ施設に連れて行く!時は一刻も争う状態だ!」
最初に見つけた王騎がその子供を担ぎ来た道を降りた時よりも速い速度で登っていく。
「この子の四条の血は絶えさせないぞ!」
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