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『2/22』
にゃんにゃんにゃん。
***
「律、律!見てー!猫耳だにゃん」
黄色の猫耳を頭に携え、思いっきり教室のドアを開ける。
教室には律の他に慶次郎もいたようで驚いた様にコチラを見る。
「なんだイキナリ…もうちょっと静かに入って来いよ」
「可愛いねぇ、似合ってるよ」
それぞれ違った反応を見せた2人の側へ近寄ればクルッと回転して背を向ける。
「尻尾もあるんだぜ?にゃいるどだろうぃ?」
針金の入った尻尾は緩やかなカーブを描きながら上に伸びており、腰を左右に振るとそれに合わせてユラユラと揺れる
「どこでこんなモン手にいれてくるんだか…」
飽きれ気味に慶次郎はユラユラ揺れる尻尾をギュッと引っ張る
「にゃん!慶次郎、引っ張るなー!」
少々痛かったらしく文句を言いながら2人の方へ向き直ると猫耳を外し、律の頭へと装着する
「へへー、律も可愛いよ?尻尾も付ける?」
朝からよくやるわと苦笑しながらトオルに尻尾を無理強いされている律を哀れに思い、授業開始のベルが鳴る。
どんな出来事だって俺には大切な思い出。
このあと、教室に入ってきた陽兄ぃに没収、説教を食らったのは言うまでもない。
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