始まりは唐突に。

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グツグツと音を立てて煮えている、野菜と大豆が入った昆布出汁のかなりシンプルな鍋モドキだ。 テスラ「フォークフォーク、そいえばこの近くにあるアングラ(地下)って何処だっけ?」 鳴「ここからだと・・・ルトールだな、さっき砂丘の頂辺から見えた。」 この世界は地球の21世紀、2015年から100年後の西暦2115年、植物は枯れ、動物達は植物と同化し謎の変貌を遂げた世界。 人類は、その変貌した異形の者達によって大幅に人口を減らしてしまった・・・ 総人口10万人、それが今の人類の数。 人々は多大な犠牲と引き換えに、地下に街を作った・・・それは決して大きいものではないが、地球の所々に点在している。 基本的には地下の街で労働をし、その報酬として食料を得る・・・まあ働かざるもの食うべからずだ。 その中でも例外がいる、奴ら・・・異形の者たちと戦う者 イレバース、造語らしいがそう呼ばれている。 イレバースは何人も居る、自分たちもその一つっていうわけだ。 テスラ「食べないの?食べないなら私が全部食べるけど。」 鳴「あほう、お前より俺のほうが動くんだから、俺のほうが多く食べねーといかんだろーが。」 彼女は鍛冶師、武器メンテナンスのスペシャリスト・・・の卵だ。 基本鍛冶師と呼ばれる者は近接をする者のサポートに回る、遠くの方から銃で撃ち異形の者の気を紛らわせるというのが基本だ。 この世界では異形に対して銃は有効打にはならない、これはどの異形でも基本だ(中には一部例外もいる)。 そのため、100年前より何故か強化している人間の体を駆使し、刀や槍等の近接武器を使うことが基本となった。 武器メンテの要だし、こいつとは幼い頃からの付き合いだから死んでもらったらメンテもクソもなくなるし、何より悲しい。
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