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鳴「さてと・・・どうするか・・・。」
鳴はゲートの周りに広がる集落をゆっくりと歩く。
鳴「ん?」
鳴の視線の先には人だかりが出来ていた、気になった鳴は少し歩くペースを上げその人だかりのほうに向かっていき、近くにいた恐らく一般人に話しかけた。
鳴「どうかしたのか?」
野次「いやぁ、この前異形が襲ってきてよぉ・・・岩で水場への道が塞がったんだよ、あそこは夏場でも涼しいし、澄んでて綺麗な水場だからこういう集落では結構貴重なんだよ。」
野次はやれやれといい、お手上げの様子だった。
鳴「・・・ふむ。」
若者「ふぬぬぬぬ!!・・・・ダメだ・・・ビクともしない・・・。」
何人かが岩を動かそうとして奮闘している、だが岩はズシンと効果音が聞こえてきそうなほどしっかりと佇んでいる。
スッ
鳴「あ・・・刀はテスラに預けたんだっけか・・・・。」
鳴は本来刀があるべきところに手を添えると、テスラに刀を預けていた事を思い出す。
野次「ま、生活に困るかと言われたらそうでもない、夏場になるまでに何とかなればいいなぁって位のものだし別にいいんだけどな。」
野次はおちゃらけた感じでそう続けた。
鳴「そうか・・・(よくよく考えたら俺が道を直す理由もないな・・・。)」
鳴は一瞬野次の雰囲気に飲まれたが、ハッっとなりすぐに当初の目的を思い出し話題にした。
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