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もしそれがバレた時に面倒くさい事になるのは火を見るよりも明らかで、面倒くさい事に耐えられない俺からしたらありえねぇ行動だよ。
「さっきミナトのせぇで喧嘩っつわれてたろ?だから悪りぃなと思ってさ。」
全然悪びれもせず笑いかけてくる。
俺に謝るより、もっとこう…あるだろ。
予想外な龍馬の行動に内心度肝抜かれながら、
また俺は意味もなく平然を装う
「ふうん。修羅場なんなよ。」
正直、好きな女じゃないにしろ別の男と寝てるなんて聞かされて気分のいい男はいない。サラとは相性もあったし気に入っていたけどこれから抱こうという気は失せたのは確か。謝るために俺にこんな話をしてきたのか?こいつの考えている事がわからねぇ。なんだか根拠もねぇけど気分的にこいつに男として負けたような気がしておもしろくない気分になる。そんな風に思っついたのが顔に出てしまったのか、龍馬は俺を上から見下ろしながら除きこんでくる。
「わりぃ。サラの事好きだったの?」
からかうような視線に腹がたち、隠すこともなく感情のまま告げてやる。
「好きじゃねぇけど、もうやらねぇよ。」
「ミナトのもんじゃなきゃおもしろくないじゃん。お前がいらないんなら俺ももういいや」
どういう事だよ。わけわかんねぇよ。
俺が寝たから、龍馬も寝た。ともとれる発言に混乱する。俺が寝てるって知ってて寝たんなら
こいつに敵対される意味だよ。
「お前さ、俺が寝てるって知ってて寝たの?何の嫌がらせだよ」
龍馬は口元を緩めて笑う。
また目だけ笑っていないあの嘘もん臭い笑顔
「ユウナがサラとお前が寝たって聞いてうらやましがんだよ。だから俺もうらやましくなっちゃってさっ」
そう言って下唇をなめる仕草に、どくっと心臓が波打つ。
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