はじまりの子守唄

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この国の歴史は、結晶から成り立っていました。 人は一生に一度、結晶を生み、それらが一カ所に集まって歴史を紡いでいたのです。 古い結晶は過去に埋もれ、個が消えていきます。 「人の一生は儚いもの」 「歴史は人が紡ぎだすもの」 とは、よく言ったものですね。 人々は結晶を信じていました。 ――――はたして、私たちが信じる歴史は真実なのでしょうか?
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