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すごい物静かな気配である。
息を荒げたりするのではなく。
そこに動かずにずっと前からいたような。
「死にたかったんでしょ?」
「は?」
「死にたかったんでしょ?」
「え?」
「死にたかったんでしょ?」
「お前は誰だ??」
物凄く怖くなった。
まるで、子供に話しかけるような口調で、少し笑いを含んだ声で相手は質問してくる。
顏こそわからないが、恐らくその顔は人を小馬鹿にしたような表情であることが想像ついた。
「ウフフフフ。これは失礼したね、普段はこんなことないんだが、今回の設定上顏がみえないんで怖い思いをさせてしまったのかな?あなたにとって私はなんでしょう?」
自分のペースでいきなり話はじめる。
まるで気配を感じられなかったのに、いきなり近くで話出され、悠斗は一言も発せられないまま黙りこくってしまった。
「サポーターとでもいいましょうかスポンサーとはちょっと違うかなまあいっかさあ今から死んでもらいますが説明や準備とか必要かなまあ本気で死にたい人は勝手に死ねばいいから聞かなくてもいいよ?生きたいと願う人はねえこんなとこにねぇ呼ばれたりしないもの今からとんでもない事が起こるけど逆に楽しいかもねえ?初!体験!だよ?笑なかなか世の中厳しいからね知らずに一生を送る人もいるんだでも!ここにきたからにはきっと!あなたはその人生で味わったことのなあい経験をしししし死ぬでしょう!はははは」
ほとんど息継ぎなしでさっきと違い元気な口調で更に話続ける甲高い声に悠斗は暗闇ながら、自分が唖然とするのがわかった。
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