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「見かけによらず、今日も美味しい朝ごはんをどうもありがとう。」
「おう。」
渉の嫌味にも突っかかること無く返事をする宏光。
渉の少し癪に障る口ぶりにも、慣れっ子のようだ。
彼の今までの苦労が目に浮かぶ。
朝食をとった後、歯磨きやら着替えやらをしているともう7時だ。
宏光が家を出る時間。
朝の時間は進むのが早いなぁ。
そんな事を呑気に考える渉。
「俺はもう行くから、ちゃんと鍵しめてけよ。」
「分かってるよ。同い年なんだから、子供扱いしないでよね。」
「お前がもうちょっと自立したら考えてやるよ。」
そう言って、宏光は出ていった。
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