最後の病棟

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「看護婦さん、平熱高いね。あったかいんだから~」 「ふざけないでくださいよ、誠司さん。退院が近いからって」 「あと、3ヶ月の命だぜ。心配かけさせられないだろ。」 「もう、あなたとの冗談は、あきちゃったんだから~。」 「マジか?」 「もう、ふざけてないで、ほかの病院に搬送されたら許さないんだから。ずっと、待ってるからね。」 「一緒に、寿司に、付き合ってくれないか?」 「もう、うちの患者さんじゃないんですよ。」 「そうかぁ。フリーか。ひとりって、こんなに寂しかったんだ。」 「そんなこといったって、通用しないんだから。」 「ありがとう。きっと、ここに帰ってくるよ。」 ※看護婦さんが、だんだん、さびしくなる流れで 物言いがきつくなってくるんだけど、 主人公が、 生涯最後の哀れさに、人生の不条理を感じて「どうでもいい~」と、けだるげな返事で〆る感じで。
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