第3章 愛歌(めい)と優咲(ゆら)再び

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「優咲…絆愛さんと美蘭ちゃんを助けに行こう!」 「え?!めいちゃん本気?警察に任せようって言ってたじゃん…私達だって母親なんだよ?誘拐事件の被害者になったらいつ帰れるか分からない!仕事だってあるのに…」 「確かにあんたの言ってる事も一理ある。でもよ、このまま警察に任せても何も分からずで進展なしで絆愛さんと美蘭ちゃんが遺体で見つかってからじゃ遅いばよ。私達で連れ戻しに行く!ほっとけないさ。同業者だもん。」 「もう!めいちゃんの正義にはかなわないよ。あたいも付いてく!でもさ、めいちゃん…私達も被害者になる…もし、殺されたら…」 「優咲、もし、私達が殺されそうになったらよ、めいが責任取る、生け贄になる!自分で蒔いた種はちゃんと刈り取らなきゃならない。言い出しっぺは愛歌だからよ…優咲や絆愛さん、美蘭ちゃんは兎に角逃げな」 「やだ…やだよ!そんな判断絶対許さない!めいちゃんいっつもそう!自己犠牲的にも程があるよ!めいちゃんはそれでいいかもしれないけど息子くんはどうなるの?!分かってるよね?めいちゃんが一番よく分かってるよね?お願い!生け贄になるなんてそんな事絶対にやめて!そんな選択肢間違ってる!」 「ごめんな、優咲。めい、器用じゃないし…こういう選択肢しか浮かばない。めいはいつだって、生きるか死ぬかずっと悩んできた…生かされてるけどそれでいいの?って疑問に思ってきた…。子どもの時から心の何処かで死にたいと思ってたから…いつ死んでもいいかなって…めいがいなかったら息子は困る。でもアイツはバイタリティーあるし世渡り上手なとこある…めいが居なくても何とかやっていけると思う。今は学生だから学費とか面倒はお姉ちゃんに頼む。いつかは親と別れなきゃならないしそれは避けて通れないさ。でもよ、それを経験して人は大人になってく…」 「あたいも母親として、言ってる事分かるよ…共感出来る部分はある…あたいだってオチビ遺してウサギにやられたら…旦那に面倒見てもらうって思った。でも…ホントにそれでいいの?」 「いい…。そうなるリスクも覚悟で助けに行こうって言ってる。必ずみんなで生きて帰る!誘拐されて何日間、何ヵ月、何年掛かったとしても生き残れるように協力し合おう!」 「参りました。先ずは大事にならないようにマネージャーや事務所、家族には有給休暇を取るって伝える。」
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