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え………。
それって、もしかして?
「小山内さんのこと、俺が守ってやりたい。……俺と付き合って?」
もう私の目には高瀬先輩しか映っていない。
「はい……ずっと守ってくれますか?」
「もちろん。ずっとそばにいるよ」
こうして私は先輩と付き合うことになり、彼に家まで送ってもらった。
上がってもらってお茶でもと思ったけど、今日はこれで帰るとのこと。
付き合い始めたばかりだし、遠慮したのかな?
紳士的な態度に安心して別れたのだった。
「おい、おせーぞ!」
「ああ悪いな。カメラ落としてっただろ?大事な商売道具だぞ。壊れてたりしたら修理代請求するぞ」
「なんだよ。ビビッて逃げて行く迫真の演技だと褒めてくれよ。それにしても思いっきり殴りやがって!治療費請求するぞ」
「それこそ迫真の演技じゃねーか!今日のところはお疲れさん。ギャラは明日振り込んでおくよ」
「ああ頼んだ。…で、これからのプランは?」
「焦るなよ。しばらくは甘やかしておくさ。信用させるためにな」
彼女の恐怖は、終わってはいない。
まだ始まったばかり………。
終
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