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「知ってるも何も、俺はRe:set出来た当初のメンツでアイツの親友だぞ?知ってて当然だろーが」
『ハハハッ、それは失礼したな。
そんじゃ、そろそろさがみんが出て来る時間さかい。ほな、さいならな』
「あぁ」
ピッ
HYUGAはケータイの画面をタッチして、リモコンでテレビをの電源を落とすと、ケータイ画面を操作してフォルダに入った一枚の写真を見た。
スキャナに取り込み保存した、幼い少年と笑顔で映る若い頃の森泉と自分。
「森泉にとっちゃ、今現在のRe:setを作った小さな恩人なんだよな。コイツは。
まさか、自分があんなことをするなんて、今頃思ってねぇだろうし」
HYUGAは戻る表示をタッチしてケータイを待受に戻すと、手を頭の後ろで組み欠伸をして、一つの疑問がポンと浮かび眉間に皺を寄せた。
「にしても、兼城のツールを武器にしねぇなんて、何考えてんだかなぁ、アイツは。
内緒で石見に頼んでおかねぇと、もしもの時困るじゃねぇかよ」
「石見さん」
「おぅ、来たか」
病院の広い駐車場。
其処に車を止めてゆっくりと缶コーヒーを飲む石見のもとに、洋一、相模、森泉の三人が戻ってきた。
「さがみん。怪我はどうや?」
「14針縫ってきました。一、二週間は傷口が完全に塞ぐまで大人しくするようにって言われましたけど。
その、石見さん。回復を早める薬出してくれませんか?」
「何言うとんねや。防具を着なかった罰として暫く反省しときや」
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