白いヤンギレは、マジ相手にしたくない(前編)

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  「さぁて、ゆっくり風呂に入ろ~っと」  御咲と周防との共同ミッションを終えてから翌日の夜。  洋一は、一登間のバイクから手に入れた資料を石見に渡し、あの最後のページに印された八咫烏の調査結果が出る時を待っていた。  そして今は、大学での脚力強化講習の疲れを風呂で癒す為、脱衣所で服を脱いでいる途中だ。  誰か入ってるみたいだけど、どうせ男同士だし、待つのめんどくせぇから一緒に入ろ。  雑に篭の中に入れてある衣服とバスタオルを見ながら、洋一はもう一つある篭に丁寧に服を畳んでバスタオルを上に置くと、浴室の扉を開けた。 「失礼しまs 「フギャァぁあ!!!!」  開けた瞬間、浴室にいた人物が悲鳴をあげ、直ぐさま腰を捻らせそのままの勢いで足を振り払った。  バキィッ 「ガハァッ!!」  ドサッ  突然の回し蹴りに洋一は成す術もなく後ろに倒れ、浴室にいた人物は彼を見てハッと我に返った。 「何でアンタが此処にいるんだよ?!ていうか、何でカギが無ェしッ?!」 「いってェ……。つか、突っ込むところがソコって、頭狂ってんじゃねぇの?人様を蹴っておきながら。  これだから、テメェはドチビでサイテーなんだよ!」  洋一が痛む腹を摩って浴室にいる彼・相模に告げると、相模は眉をピクリと動かし洋一に詰め寄った。 「は?アンタ、今何て言った?  誰がドチビでサイテーだ、この木偶!」 「テメェが悪ぃくせに何ほざいてんだよ!  被害負わせたんだから、謝れ!」 「アンタに謝る言葉なんか無ェよ。  ていうか、気に入らねぇヤツに謝るとかふざけてんじゃねぇの?そもそも態度が悪ィアンタなんかには絶対ェ謝らねぇからな!」  
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